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Melody

休んでいいですかではなく
休みます宣言した私(笑)

ズブ濡れで風邪ぶり返してる場合じゃないですからね。
そんなわけで SSのUPです。



ポタンッ
ポトンッ

「いい音だね」
「ん。いい音」


雨だれが何かにぶつかる音を聞きながら
花沢類と雨だれ鑑賞


「なにがだ?」
「この雨だれの音」
「ミだな」
「今のはソだね」


ニヤッと笑うとF4が顔を見合わせ動き出した。


最近気配は感じる。
この夢中になりつつある時のF4の気配――――。

とことん
そうとことんやるっていう
楽しそうであり乗り遅れると非常にやっかいな遊び。



ほら、一斉に花沢類の部屋から誰もいなくなった。



1人窓辺で庭の葉に溜まる滴を眺め
それが滑り落ちていく様子に癒されていると

ポトンッ

「違うな」

雨だれを鳴らしては引き返す花沢類



ポトンッ

「よし合格」


ポトンッ
「微妙だな…一応キープか」

真剣な顔の美作さん。



「おいどけ」

ポトンッ
「俺様は天才じゃねぇか。すげぇ」

ポトンッ
「クーーーッ 心に響くぜ」


ドヤ顔すらしてる道明寺の顔にあたしの口元が緩んでくる。


「あんたまさかと思うけど…」
「中身は捨ててきた」
「は?」

あたしの呆れ顔になんて目もくれない。



嬉しそうに窓辺に近づいてきた西門さんの手には
金色に輝く高そうな器


「ちょ…や…やめなって」


ポトンッ
ニヤッと笑うと小さくガッツポーズ



部屋の端では花沢類が缶をカットしはじめ
美作さんがコンコンと薄く潰し始めた。



始まっちゃったよ 

始まっちゃったよ。


え?いいの?
その高そうな器に針金で持ち手とかつけて
ねぇ…傷ついちゃうよ

え?そこ顔寄せ合って会議?



「おい牧野、何ボーッとしてんだよ」
「ちゃんと探さないと仲間に入れてあげないよ」



べ…別に仲間に入らなくてもいいんだけど
聞き手で全然いいんだけど


「牧野はドでいいぞ。低いド」
「お前ドわかるか?」
「ドぐらいわかるわよ」

ドでしょ ド



部屋を出ると頭を下げながら花沢邸のキッチンへと入り

「何かお探しでいらっしゃいますか?」
メイドさんに声をかけられ恥ずかしくも

「ドの音が出そうなものを…」

は?ですよね…
声には出さなかったけれど
メイドさんのお顔が
は?を物語ってる。
は?じゃなくてドですなんて笑えるものなら笑いたい。



恥ずかしくてキッチンをそっと出ると
自分のバッグにあるペットボトルを思いだした。



おもむろにゴクゴクと飲み
空になるとキッチンで洗いながら音を確かめてみる。


「ド?」


いや何だっていいよ。
吹き出しながら部屋へ戻れば



「牧野はそれ?口がせまいと上手く落ちないよ」
花沢類の指摘はもっともだ。


「貸して」
やっぱり私には任せられないらしい。



この夢中になる気配を感じると
途端にあたしは道明寺以下の不器用な女へと変わる。
心外だ!



雨だれを落としながらペットボトルで音を確かめカットしている花沢類。


「ねぇ…適当でいいんじゃない?」
「音痴なのとかイヤでしょ」
「それも愛嬌っていうかさ」
「まぁ正確にはいかないからどっちにしろ音はズレるよ」



いやね…正確さは必要ないと思うよ?



あたしのペットボトルは2度と手元へは戻ることがなかった。
音が響くようにボンドで持ち手までついて
雨だれをうける高さまで確かめだした。



「ねぇねぇ」
「お前には無理だ」



一斉に頷くのってひどいと思う。


しかも
ねぇねぇしか言ってない。
その先に何が続くかわからないのに
無理だ。
そして頷かれる。



仕事のないあたしはソファーへと寝転び瞼を閉じた。




「おい牧野」
「牧野起きろよ」
「ったく寝てる場合かよ」
「こっちは忙しいってのにな」



もうつっこむ気すらおきない。



ソファーから起き上がると
「牧野、傘さして庭へ行け」
「は?」
「場所がねぇんだよ。庭行け」


ついには邪魔者かい。
渋々と傘をさして庭へまわり花沢類の部屋の前までいくと
雨だれがふえていて


「ねぇ…まさかと思うけどさ」
「足りないから穴あけた」
「ちょ…」
「いいから牧野は黙ってきけよ」
「はいはい」



「いっぱい水まいてきたぞ」


小走りで美作さんも窓辺へ来ると
嬉しそうな顔が4つ並んだ。



まじまじと見ると何て綺麗な顔が並んでいるんだ。
さすがF4と言われる人たちだとうっとりもするけれど
手には空き缶だの鍋だの持っているものがいただけない。



だけどその顔は最近見なれた子どもみたいな顔をして


「せーの!」

道明寺の掛け声で始まった。



ボタンッ ポタンッ ティーン タン チーンッ



「あれ?」



ボタンッ ポタンッ ティーン タン チーンッ


繰り返された音色にあたしの顔も笑顔になって



「歌えるか?」
「そこだけ」
「じゃあそこまでは一緒な」
クスクスと笑いながら



再び聞こえた
「せーの」の相図で




Raindrops keep fallin' on my head♪

and I just like the guy whose feet
are too big for his bed
nothing seems to fit, those
raindrops are falling on my head
they keep falling
So I just did me some talking to the sun
and I said I didn't like the way
he got things done
sleeping on the job, those
raindrops are falling on my head
they keep falling―――――

(作詞作曲 B.Bacharach/H.David)




出だししか知らないあたしは歌うことが出来なかったけれど
F4は雨だれの可愛らしい音とともに
綺麗な発音と音程で歌っていく。


音に合わせて手を上にあげて雨だれをうけたり
下の方でうけたり
時々音程がずれるけれどそれすらみんな楽しそう。



歌えないあたしは
傘をクルクル回して
雨の中のF4コンサートを楽しんだ。



すごくステキで
すごく楽しい。
空き缶やいろんなものを持ったF4が右手をあげてから
ショーで見せるようにお辞儀をすると
今日のショーは終わりとばかりに雨が上がった。





COMMENT

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ハニー様

私らしい世界でしたか?(笑)
このアートシリーズというか
F4とつくし達のシリーズは楽しんでもらえればOKという感じです。

もう何をやらせようかと思案します(笑)

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ミント様

ほんと…
お昼頃から焦りましたよ
あれ…今から出勤した方がいい?って(笑)
ゆったりまったりしまくりましたけど^^

アートシリーズはスキなんです。
何となく違ったF4というか
単純に楽しんじゃおうみたいな感じで書いています。
マニアにはうけているようです。
あははは

三ツ矢サイダーはわかりますよ♪
でもCMはちょっとわかりません…

おぉ…工作にリトミックですか。
ギャロップとかしてみましょうか。
あははは
想像していて自分で笑ってしまいます。
マニアから抜け出さないで下さいね^^

楽しい

いつも楽しく拝読させていただいてます。
このシリーズは可愛くて好きです。
オリジナリティに溢れていて笑いを堪えるのが
大変です。
でも情景が目に浮かびますね。
ピタゴラス装置も何度読んでも面白いです。
次は何をするか楽しみにしています。

ちはや様

ちはや様もマニアの仲間入りですね(笑)

ようこそマニアの世界へ♪

ピタゴラスイッチ面白いですものね。
ああいう仕掛けのものって大人でも子供でもワクワクしますよね

次は何をさせるかそれを決めるのが大変です。

あははは

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Profile

*ririko*

Author:*ririko*
花より男子の二次小説です。
CPはつか×つくメイン
クスッとウフッのハッピーストーリです♪

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