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eve 62


「もうこれも、契約書から削除しとけ」
リムジンから降りながら笑うと


「太字で書きなおす」
笑いながら牧野が答える。


牧野の顔を見た西田は、俺と一瞬のアイコンタクトを交わす。
リムジンの中で何をしてたかなんて西田はお見通しだろう。
だが間違ってもその件じゃねぇ。
いやそれについて語る必要もねぇ。
少し赤くなった目に泣いたことがわかり、それを心配しているんだろう。


使用人たちに歓迎される牧野を見つめ


「先にダイニングに行ってろ」
振り返り西田にお辞儀をすると牧野は使用人に案内されてダイニングの方へ歩いて行った。



「相当緊張してたみたいでホッとして涙が出たみてぇだから大丈夫だ」
「そうでしょうね」
「社長とも会ってる。牧野は気づいてねぇが故意だ。だがあいつの話しだと社長も特に何も言ってねぇんだわ。ばばぁなんか逆に花の話しとかしてるみてぇだ」


西田の表情も信じ難いというのを物語る。
当然だ。俺たちにとっては想像も出来ねぇ。


「温室のバラの話しを牧野がしたって事は、ばばぁに聞いたとしか考えらんねぇ」
「さようでございますね」

「あいつ、覚悟出来てるとよ。踏まれても立ち上がるって」
「まだ始まったばかりです。お2人とも強い意志をお持ちください」
「あぁ」



俺と西田の中には、あの人たちの持つ力の強さが叩きこまれている。
不要と思うものは容赦なく切り捨てる残酷さ
冷淡だという言葉なんかじゃ語りきれねぇほどの事実。
牧野から聞かされた言葉よりこの方がずっと納得がいく。



「西田も飯食ってけよ。福利厚生だ」


小さく吹き出しながら二人ダイニングに向かって歩きなが
ら俺たちもまた心の中にある騒めきや不安感を牧野の笑顔で取り払ってもらいてぇと思っていた。


「初めてのお誘いをお断りするわけにはまいりませんね」


西田も来た事で喜ぶ牧野に自然と笑顔がうまれ
もう、誰もあの人たちの話を口にしない。


美味そうに食う牧野を見てつられたように笑った。
この笑顔を曇らせるような事だけはしたくねぇ・・・


それには、出来るだけあの人達との接点を絶ちたい。
だが、牧野の目指す道にこそ、その接点が必ず必要であり不安材料を増やす結果を招く事になる。


牧野は他のものでもなくメープルで行われる単発イベントの企画でもなく
メープルホテル全体の広報活動を目指している事に俺は気づいた。


今回牧野が責任者となったプロジェクトは、従来であればメープルで進行されるべきものを勝ち取り任されたわけだ。


社内報に記載されていた会長の手記。
社員の何人がそれに目を通すだろうか。

役員はともかく一社員がそれを読むとは到底思えない。
現に俺も西田に煩く言われ嫌々読む程度だ。
だが、牧野は間違いなくそれを読んでいる。

しかも発行されるたびに間違いなく読んでいると思えるのは、あのプレゼンの内容だ。
会長のメープルに対する思いにそっていると感じたからだ。

着眼点といい発想といい面白くもありしっくりと来た理由がそれだと気づいたのは、帰りの飛行機の中で『潰すな』という言葉が何度も頭の中を巡っていた時だ。



どうしてもやりたいと牧野が屋上で言った時、俺たちは顔も知らなかった。
ただ屋上で語り、リラックスを共にするだけの関係だった。

もし、今の俺たちで牧野が望んだとしたら、俺は反対したかもしれねぇ。
いや、反対したところで仕事だと結局牧野は全力で挑んでいくだろう。
牧野の思いの中で俺は新参者に過ぎねぇ。
メープルへの思いの方が完全に優位だ。



心配で断ち切ってしまいたくても、どこかでそれを警戒しながらも見守ってやろうと思うのは、副社長としての俺の一面なのかもしれねぇな。

***********
副社長としての司くん
大好きです
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空色様

こんばんは

ここまでくるとこのキスが相当に貴重な感じがしませんか?
キスするまでにいったい何日かかってんだかでしょ(笑)

でも、仮ですからね。
契約外ですから罰金発生かもしれません。
あはは

副社長と社員そして男と女
どっちの比重が大きくなっていきますかね。
やっぱり類くんが攫う?

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*ririko*

Author:*ririko*
花より男子の二次小説です。
CPはつか×つくメイン
クスッとウフッのハッピーストーリです♪

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