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26 従わないオトコ



「ちょっとこれは一体どういう事かしら」
「どういうもこういうも練習なさりたいと仰られたではございませんか」
「えぇ言いましたわ。確かに言いました。でもこれはどうかと思うわ」


何をもめていたかというとそれは自転車。
今まで乗る機会も乗る必要もなかったのよ。
それが、


「友人と自転車で旅をしたんですよ」
道明寺がメイドたちと話しをしているのを小耳にはさんだ。



「自転車で旅ですって?」


何て無駄な労力かしら…そう想いはするものの何だかみんなが楽しそうに聞いているのよ。
や…山道を走るですって?
海風が気持ちいい?
聞こえてくる言葉はあたしにとっておとぎの世界のように感じた。

だから道明寺が部屋に来たときに


「自転車に乗りたいわ。用意してくださる」
「お乗りになれるのですか」
「わからないわ。でもあたしならすぐに乗れるはずよ」


その、お前に乗れるか的な目が…あたしの闘争心に火をつけたわ。



そして届いたのがこれ。
赤い自転車なのはいい。籐で編まれたカゴがついているのもいいわ。
だけど何?この後ろについている余分な車輪。
自転車というのは、地面から足が離れあの細い車輪に命を預けるというスリルとサスペンスそれが自転車じゃないのかしら。それがどうして、この補助輪がついているの。



「まさかとは思いますが」
「な…なによ」
「ずっと傍で手伝ってもらおうなどとお考えでしたか」


待ちなさい…執事というものは主の手となり足となり快適な生活が出来るよう必要ならば近くに居続けるものじゃないかしら。いや、道明寺が傍にいるのは神経が逆なでられるのよ。いない方があたしにとってはハッピーライフなはず。あら…もしかして怠惰のようでナイスなアイデア?



「ち…違うわ。これで結構よ」
あたしがそう答えると道明寺はにやつくような顔をして頭を下げると少し身体を震わせながら邸の中に向かって歩いて行った。



「だ…誰に見られるわけじゃないのよ。早く乗れるようになればいいのよ」


再びペダルを漕ぎ始めるとガーガーと音を立てて走りだした。
顔が赤くなるのは、羞恥プレイのようで真剣な顔をしていても滑稽だし笑っていても情けない。表情ひとつにも困るからだ。




ガーガー ガーガー ガーガー ガーガー


「まぁお嬢様、自転車をお始めになられたんですね」
「え…えぇ」



ガーガー ガーガー ガーガー


「これはお嬢様、颯爽と自転車にお乗りになられて」
「え…えぇ」



ガーガー ガーガー ガーガー


「お上手ですわ」
「え…えぇ」



羞恥と戦いながら乗る自転車は、メイドたちのコトバがさらにあたしを辱める。
なぜ今日は皆が庭へと出てくるのかしら。


なぜ列になって手を叩いているのかしら。


ガーガー ガーガー ガーガー


「流石ですわ」
「ほんと。筋がよろしくていらっしゃる」



メイドたちのあたしを気持ちよくさせようとする言葉がお世辞まみれだという事に嫌でも気づいたわ。拍手の中を走り抜けながらとことん思い知ったわよ



「み…みんな中へ入って仕事をなさい」
「でもお嬢様」
「いいから。早く」

そう告げる時はあまりの恥ずかしさに涙目だったように思う。


「い…いいのよ。仕方ないのよ。早く乗れるようになればいい話だし」


メイドたちが庭からいなくなったのを確認するとまた自転車をこぎ出した。
颯爽と風の中を走る姿をイメージして加速していく。



ガーガー ガーガー ガーガツッ


「ギャッッ」


補助輪が舗装された地面から外れ芝生の方へとずれるとバランスが崩れた。

いやぁぁぁ

ガシッ


激しい痛みを覚悟して目を瞑っていたけれど予想より遥かに軽い衝撃。
そっと閉じていた目をあけると



「お怪我はございませんか」


道明寺があたしを抱きかかえるよう助けてくれていたわけで

我慢していた数々の羞恥。
転倒するという恐怖
守らえたという喜び


「道明寺――――――ッ」


さらなる羞恥を重ねるという頭すら浮かばずこいつの胸で泣き喚いた。



「さぁ。もう自転車はお止めになりましょうか」
いつもの憎らしい言葉も声色も何にもなくて
「美味しい紅茶を淹れましょう。あぁ…今日はオレンジのシフォンケーキだとシェフが申しておりましたよ」

それにドキンッと心臓が反応したのは魅力的なシフォンケーキなのか、吊り橋効果なのか。


だけどあたしの心臓は確かにドキンッと音をたて大キライな道明寺に手を引かれて歩くのが不愉快じゃなかった。



~Fin


***************
2人の関係が変わっていくのか
しかし補助輪とは執事殿・・・策士か
前回のがあまりにも不出来だったのでリベンジ
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aoi様

餌付け(笑)
でも餌は司くんが準備したわけじゃないからねぇ
自転車旅行は知らない人と。キッパリ(笑)
登場人物増やさない!収拾つかなくなる。あははは

keiko様

スマホ持参での入浴タイムでしたか。

ツボに入っていただけました?
良かったです。
補助輪ってほんとうるさいですよね。
とんだ羞恥プレイだったことでしょう。
あははは

お返事遅くなってすみませんでした。コメント有難うございます。

みかん様

補助輪
大人がつけるとどれほどまでに可笑しいでしょう(笑)

羞恥プレイの醍醐味でしょうか?あははは
いつも伴走どうも有難うございます。

空色様

楽しんでいただけて良かったです。

羞恥プレイすぎますよね(笑)
え?ビニールのヒラヒラ
あぁありますね。だんだんとれちゃうんですよね
それ本当に三輪車ですよ。
でもついてたら可笑しい

いつもコメント有難うございます。

おかゆ様

お楽しみいただけて私も嬉しいです。

長編と違って短編ってなかなか入り込めないので
シリーズにする事で少し読まれる方も疲れ方と物足りなさが軽減するかな?なんて思いながら書いております。
執事シリーズ ドSの司くんですよね。
でも、従順な執事になどなりませんからね(笑)
F3の執事ですね…どうやって登場させましょうか。
ちょっと考えてみますね♪

あぁ…愛人イベ
実は私、あれのお誘いをうけた時に書けない病の最中だったのでお断りしたんですよ。
100話ありますのでね…愛人モードになったら挑戦したいと思いますってどんなモードだ?(笑)

リクエスト有難うございます。お応えできるかわかりませんが
ネタ帳に書きましたのでいろいろ考えてみますね。有難うございます。

さとぴょん様

補助輪懐かしいですよね。

羞恥プレイで堕としておいての救出&甘い餌
策士です(笑)

これでおちましょうよつくしちゃんですね。

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*ririko*

Author:*ririko*
花より男子の二次小説です。
CPはつか×つくメイン
クスッとウフッのハッピーストーリです♪

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