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幸せのセオリー 38



ほんとのところあたし達に出来ることは今のところ何もない。それは頑張るのは当事者の二人であって相談されれば一緒に策を練ることぐらいだろう。


それでも、家元夫妻、とくに夫人の方は母親としての気持ちを少し取り戻すきっかけになってくれたんじゃないかと思う。



それも急には変化することはないだろう。だけどいつもは言いそびれた言葉や言わずに飲み込んだ親としての言葉をかけてあげることがその一歩じゃないかと思う。



「あの子たちとよく話をしてみます。せめて私だけでも母親として話を聞いてあげなければいけなかったわ。親子として師弟としてのその橋渡しをするのが私の大事な役目だったんだと今頃になって……本当に今頃……」


「遅くないですよ。だってこれからの方が長いんですよ。そして息子であり後を継ぐものが今、思い悩みながら動いているんですから」



夫人は、自分の息子たちとして目を向けるだけで言葉は交わさなくても感じ取れることもきっと多くあるはずだ。多くを語り合ってきていない親子で多少のぎこちなさはあるだろうが分かり合えるはずだと思う。



家元たちが帰ったあとで道明寺はあたしの顔をまじまじと見つめる。
そして言った言葉は


「お前は自信あり気に言ってたけど俺には理解できないことがいくつもあった」


それは、分かり合えるという事を前提に話をしているということだった。
確かに道明寺が家元夫妻に伝えていることは、道明寺の考えであり親子としての関係性を強調するものではなかった。信じているなら最後まで信じろとは言ったがあたしの想いとは違いを感じた。どちらかというと仕事として任せたのであればそのまま任せろという感じだ。


「だって親子だから」


口に出して初めて気づいた。
道明寺もまたその感覚を知りながら育ってきていない。紙の上だけの親子だと言うほど親子というものの感覚が鈍い。それでも母親というものを欲していないわけではない。大好きで恋しくてそして淋しい想いをしながら育ち自分は後継者として学び続けることで親子としての絆より道明寺ホールディングス、道明寺財閥としての繋がりだけを感じてしまったのだろう。



「あんたのお母さんだって随分変わったわ。これから親子というものを共に体験学習するのよ」


チッと舌打ちしながらいかにもくだらないという顔をしているが


「あたしはね、この子が生まれたら『おばあちゃん』って呼ぶ日を想像して笑いそうになるの。どんなに嫌がるだろうって。うふふふ。でもきっとこの子を抱いた時にはこっそりと『おばあちゃんですよ』っていうと思う」

「ババぁでいい」


そう言いながら道明寺の顔は、その日を想像したのか少し楽しそうにみえた。
道明寺家になかったものがあたしという変わり種が入ったことで少し変化をみせた。それでもあたしに出来なかったことをこのお腹の子は簡単に変えていくように思う。


新葉が生えると古い葉が落ちていく譲葉のように育つまで守り伝えていくことも親の役割だ。


もっとも、道明寺の両親が譲葉のようというのは想像出来ないが、重すぎる重圧は出来るだけ長く分散させてくれるだろう。それにあまりに伝えることが多すぎるこの環境で、あたしが伝えることはごく一般的で世間とずれてしまう事のない子に育てることしかない。


それが上流階級に生きる人々にとって不要であるとしても、道明寺ホールディングスに勤める社員のほとんどは一般階級の人々でその人たちを理解せずして上へたつような人にはなってほしくはない。今では、それにも慣れてきたがあたしも道明寺たちもその双方がお互いの行動に違和感を持ち理解出来ないことが多かったからだ。



もっとも今でも違和感あり過ぎるのがあたしでありそれを笑いながら受け入れる道明寺たちの関係もまた経験したからこそだと横に座る道明寺に伝えながらゲラゲラと笑い声をあげてしまった。


「知らず知らずのうちにさ、あたしもこの子に凄い期待をかけてたわ」



這えば立て立てば歩めの親心



二人でそんな言葉を口にする日が来るなんてとなんだか感慨深かった。



**************
ストックがないッやば~い。
雪だから引きこもって書こう(笑)

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花より男子の二次小説です。
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