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幸せのセオリー 41



こうして、外へ出ることもなくなったあたしに満足しているのは道明寺。誰からも隠しておきたいという希望を存分に叶えているようだ。そうある事をあたしから不満をぶつけられることもないからだ。



あたしにしてもても、人目を気にする生活は疲れる。昔住んでいたあの古くて狭いアパートの中へと押し込められていたら怒りも爆発するだろう。


だがここは道明寺邸だ。庭を散歩すれば公園へ行くことと変わりがない。話し相手にはクレアもいるし、滋さんやF3たちも日本にいる時には顔を出してくれる。優紀も桜子もそして滋さんも状況がわかっているから邸へと遊びに来てくれるので予想外に快適である。



もともと買い物に出歩くタイプでもなかったし、バイトに明け暮れる日々だったあたしの過ごし方などたかがしれている。暇で仕方がないと思わないのは、妊婦生活は大変だということだ。お腹が大きくなってくると少しばかりやらせていただいている家事というものも代わりにやってくれるという有り難さを感じる。無理にやりますと押し通さないのは、あたしの中にも無事に産むという大役を感じているからだ。



それに忙し過ぎたあたしの人生に置き忘れたもののように、余裕のある時間で感じられるようになったこともある。


ゆっくりと空を眺め、流れている雲を見つめたり、庭に飛んできた野鳥の囀りに耳を傾け蕾が膨らみ花開いた花壇を眺める。胎教のためにと聞くクラッシックに睡魔が襲うのは変化はないがあたしが寝ていてもお腹の子は聞いているだろうと安心して眠る。粗暴な動きであったのが、身動きの不自由さからゆったりとしたものへと変わり、何かに追われるように生きてきたあたしに余裕が生まれる。それは心の余裕とまさに等しい。



「期待してねぇ」


道明寺は、妊娠期間中のことだけだとまるでその変化に期待をしていないようだが、そういわれると産んだだ後は、解放感から限界まで巻かれたネジが勢いよく逆回転し始めるような気もする。



「人間、そう簡単に変わるもんじゃねぇよ」
「あんた変わったよ」
「それは俺様だからだ」
「やっぱ、変わってないや」



こう会話をしながらも、本当はその変化を感じている。立ち上がるのに掛け声がいるようになったあたしを笑いながら手を貸してくれたり、時に先回りをする甲斐甲斐しい道明寺を誰が想像しただろうか。



「ここにブランコがあった」
「あんたも遊んだんだ」
「あぁ。小さい頃な。古くなって危ないからって撤去した」


そう語る道明寺は、また同じ場所に我が子のためのブランコを作るだろう。



日に日に増えていく赤ちゃんのおもちゃや洋服。
あたしに怒られないよう運ばれているのを知っている。


たぶん昔のあたしなら怒っただろう。確かに無駄だと怒りたくなる気持ちもある。
だけどこれが道明寺の示す愛情なんだと今のあたしにはそれがわかる。



母親と違い、自分の体内でその存在を感じることはない。
愛情に差はないがどうしたって共に生きていると実感するのは母となるあたしで父となる道明寺の甲斐甲斐しい世話を知るのはあたしだ。



生まれてからも24時間一緒にいるあたしと違い、道明寺は仕事へと出かける。どれほどの深い愛情かということを感じられるようになるのは当分先のことではあるが、写される写真の一枚一枚、そしてビデオの映像に紛れもなくあいつが注いだ愛情が目に見えるカタチとして残されるように思う。


そうしたいというのであればそうさせてあげたい。それこそ限度というものがあるが、きっとこのお腹の子にも兄弟姉妹が出来るだろう。その時に止めればいいことで今は溢れてくる愛情というものをあたしには止めることが出来ない。


きっと選び、揃えながら自分にもそうであった事を考えるとおもえてなおさら止めることはしなかった。




「おい、あと何が必要だ」


コソコソと電話をしている相手が道明寺のお母さんだということが嬉しかった。


「あんたは何もしなくていいんだよ。余計な手出しすんな」


例えそれが乱暴な言い方であってもあたしは嬉しい。
だから、邸へと送られてきているお母さんからの品物は道明寺には言わないでおく。それにしても多すぎだと言いたくなるほどの量であってもこれもかけたかった愛情であると思えるから。



「あの子はあの子でやってるでしょうからわざわざ言う必要はない事よ」


そういうお母さんの言葉には、道明寺の気持ちを思う母の気持ちが存在している。



「いったい何人産ませる気かと思いますよ」
「産めるなら産みなさい。賑やかな家が望みでしょうから」
「お義母さんもね。孫たちの世話に期待してます」


受話器越しに聞こえる小さな笑い声があたしのこころに優しく届いた。


***********
単純に親子で張り合ってるだけかも

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Author:*ririko*
花より男子の二次小説です。
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