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幸せのセオリー 43


「道明寺様」


西門邸に着くと使用人さんが驚いた顔を見せ、そのあとですぐに視線は大きくなったお腹へとうつり表情は穏やかな笑みを浮かべる。



「大きくなりましたね。そろそろですか?」
「もうすぐ臨月です。あと少し偉そうな態度継続です」


三和土で靴を揃えるにも屈もうとするだけで止められ


「私がいたします」
「有難うございます」


思わず小さく吹き出して笑うほど立派なお腹だ。
西門邸の使用人さんたちとは学生の頃から何度か顔を合わせているが、学生であった頃も道明寺家の嫁となったあとも接し方は変わることがなかった。



胸中にはいろいろな事が過ってはいただろうがそれを感じさせる事は一度足りともなかった。だが妊婦となったこの姿のあたしには、とても優しさを感じる。凛とした雰囲気のあるこの屋敷内にやわらかい空気を運ぶというか、客間へ向かって歩いている途中で出会う使用人さんたちもお腹に視線をおとしたあと笑顔であたしを包む。



声が聞こえることも姿を見せることもないお腹の中の牧野はすくすくと育つことでまわりの人間に微笑みを与えてくれるようだ。
お陰で、いつものように事務的にも思える対応とは違い


「話し合いが気になっちゃって」
手をパタパタと動かしながら伝えると


「大きな声は聞こえていません」


コソッと教えてくれた。これこそが大きな変化だ。きっと少し前のあたしからの問いかけであれば「さようでございましたか」と返されただろう。


当然ながら、西門家にとって大きな問題であり使用人さんたちの感心ごとでもある。とくにこの年配の方は、きっと長く西門邸へと仕えているのだろう。



「事と次第によっては、陣痛が…って騒ごうかと思って」
「道明寺様…うふふふ」
「和室ではなくてソファーのあるこのお部屋へ通していただけて本当に感謝します」
「可愛らしかったお嬢さんがこうして母になる姿を拝見すると確実に月日は流れ時代は移り変わっていく事を感じます」

「変わってはいけないものもありますけど、変化を恐れてはいけない事もありますよね。あたしの生活は変化しすぎてついていけずにアプアプしてますけど」
「新しいことは、誰にとっても不安が付きまとうものでございましょう。それを支えるのが周りにいる人間たちなんですよ。共に歩き背を押し手を引く人間たちが必要だと思います」


あたしはその言葉にゆっくりと頷いた。


「でも今は古いものも大事にしなければいけないということで、ちょっとだけ目を瞑ってくださいね」


あたしは肩を竦めるとソファーから立ち上がり話し合いが行われている部屋を聞くと何をしようとしたのか察したようにクスクスと笑った。


ギシギシとなる廊下でないことが何よりだ。
普段のあたしよりもつく足の一歩が確実に重量がある。
スピードさえも2割以上減速している。今もなお現状維持であるのはこの口だけだ。


そっと襖に耳を近づけると内容こそはっきりと聞き取れないが西門さんの声が聞こえる。もう少し大きい声で話してくれればいいのにとさらに耳を襖へとつけると使用人さんがあたしの肩をそっと両手でおさえ小声で



「襖が倒れると大変ですので」
耳打ちされた言葉に緊張した室内とは違って笑いを堪えるのが大変だった。



**********
お腹が大きくなかったら
勢いよく襖を外すんだけど
あと7話で終わるか?

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花より男子の二次小説です。
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