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幸せのカタチ 51



目が覚めソーッとベッドから抜け出した。


疲れてねぇっていいながらやっぱり出張の疲れなんだろう


可愛い寝顔をしっかり写メで撮り
シャワーを浴びると今日もクローゼットから洋服を選ぶ


フェミニンなオフホワイトのブラウス
スカートはタイトなデザインでアイスブルーの地に大胆に白でバラが描かれ
これも絶対に自分じゃ買わないな…
いや…買える金額じゃないって


簡単にメイクをしてキッチンへ行くと冷蔵庫からスープを取り出し温め
サラダを作りフライパンではベーコンエッグ


ミルでゴリゴリと豆を引き
お湯が沸いたらコーヒーをいれた。


「おはようご飯だよ」


ピクリと動いたけれど目があかない
「道明寺」


頬にキスをしようと近づけば
あっという間に抱きしめられて


「ちょ…起きてたのね」
「いや、お前の声で目が覚めた」
「ご飯出来てるから一緒に食べよう」
「もう少しこのまま」
「コーヒー冷めちゃうから」


チュッとキスをすれば目が合い
「お願い」
「その上目遣いのお願いの仕方やめろ」


顔を赤くしながら抱きしめていた手を緩め
脱け出すあたしの後からあいつが起き上がった。


「き…着替えて」


素肌のままの姿が恥ずかしくあたしは慌ててキッチンへ戻り
オーブンでブリオッシュを温めなおした。



着替えってバスローブかい。
テーブルに座ったあいつの素肌がバスローブの合わせから
見えて何だか照れくさい。


「お前、何時からこんなことやってんだ」
「スープとか昨日作っておいた」
「ボンビー食じゃなくて見なれたもんもあるな」
「だって和食に出来ないからさ」


スープに口をつけた道明寺が
「微妙に美味い」
「微妙って…アハハハ」


どうせ味付けするものも食材もあんたが普段口にするものとは大違い。
だけど嬉しそうに食べているから文句も言わない。


「お前、こんだけのものどうした」
「スーパーで買ったの。重かったよ」
「1人で出歩くなって言ったよな」
「買い物行ったの朝だし…今日帰るんだから機嫌悪くならないで。
あんたが心配して言ってるのは十分承知してるから」


チッと舌打ちしたあとは、あいつもそれ以上怒らなかった。



たわいもない会話。

ブリオッシュ食べられる?とか
ドレッシングはボンビーな恋人のお手製だとか
ズッキーニを買おうか悩んだよとか
相変わらず美味そうに食うなとか
お互い出来るだけ笑顔で別れまでの時間を惜しむように
穏やかな時間を大切にしていたんだけど


「どうしても帰るんだな」


その言葉が聞こえると涙が浮かんできて目を大きく見開いて
零れおちないように堪えた。
あいつの指があたしの頬に触れ


「そんな顔するぐらいならずっとここにいりゃいいだろ」


頬に触れている手に自分の手を重ねながら
「ううん。あんたもあたしもまだやらなきゃいけない事がある」
「ったくてめぇはどこまでも頑固だな」
「こんなセレブな服を着ようって思うぐらい柔軟だよ」
「貧祖な身体によく似合ってる」
「もうちょっとましな誉め方しなさいよ」



刻々とあいつの出かける時間が近づく。
俯きそうになるのを堪えながら着替えを手伝い


「今日のネクタイはこれ!」


笑顔でもってくるとあいつの襟もとへ通し綺麗に結ぶ。


その手元、そしてあたしの顔を見つめている視線を感じても
見上げることが出来ない。
きっと見た瞬間涙が零れるから。



「お前、本当にもう帰んのか」
「うん」
「まだ夏休みあんだろ」
「貧乏人の休みは短いんだって」
「俺、貧乏じゃねぇのに休みがねぇぞ?」
「あたしたちは働き者で偉いねぇ」


上着を着せようと身体を後へひくと
あたしの腕を素早く掴んでその胸の中へ包みこんだ。



「帰したくねぇ」
「あと少しだよ」
「7カ月もある」
「それでも3年過ぎた」


淡々と応えているつもりでも一文字に口を結ばなければ
涙が零れる


「牧野、愛してる」
「あたしも愛してる」


そんな言葉も自然と返せるぐらい離れていた期間はあたしたちを大人にし
お互いを求めさせた。


深くなっていくキスにもうこのままここにいたいと溺れてしまいそうになる
それを思いとどまらせたのは西田さんの到着を知らせるチャイムの音で


「下で見送るから本当に空港へは来ないでね」
返事のない道明寺に


「約束だよ。ねぇ約束だからね」
何回も何回も言いながら迎えにいらした西田さんと一緒に下りていき



「じゃあまたね。西田さんもお世話になりました」
「お気をつけてお帰り下さい」
「道明寺がどんなに我儘行っても空港へは来ないで下さい」
「善処いたします」


善処が精一杯な事がわかるから小さくお礼の頭を下げる。
リムジンの中へ促そうと背中を押すけど
身体の向きを変えるとまたあたしを抱きしめ


「来いって行ったらちゃんと来いよ」
「善処いたします」
「ったく」


そう言ったあとまた激しい口づけを落とすのは
あいつもやっぱり離れたくないって思ってくれているからで
バンバンと胸を叩いてそこから逃れとうとするのは
離れられなくなるのを阻止する為の防御反応。



今までのあたしなら、バカじゃない。何であんたってそうなのと
恥ずかしさも手伝い殴りつけていたと思う。
だけど殴る為の拳はもう握れなくなっていた。


素直じゃねぇと言われる口だけは健在だけれど
それでもずいぶんと弱気になった。



「もう…恥ずかしいでしょ」
「何がだよ」
「いや、もういいから。身体気を付けてね」
「あぁ。お前もな」
「少しマメにメールする」
小さく笑えば小さく笑い返される。



ドアが閉まり静かにリムジンが動きだす。
遠くまではしっていったからなのか、あたしの浮かぶ涙のせいか
すぐにあいつの乗るリムジンは見えなくなってしまった。



「あぁ…感傷的になってる場合じゃないっちゅうの」


昔のあたしよカムバーック!
自分に気合を入れエントランスを入った。




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HN様

こんばんは
探してまでおいでいただき本当にありがとうございます。
こ茶子様のサイトは私が二次小説を読みだすきっかけになったとこです。
日本語の美しさが出ていてとてもステキですよね。

私のゆるい文章は恥ずかしいです。
私も仕事をしているので忙しくなると止まってしまう恐れありですが
マイペースに頑張ります。

私…独特なって良く書かれるんです…
変な人ってことはヒミツです(笑)
これからどうぞよろしくお願いします。

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*ririko*

Author:*ririko*
花より男子の二次小説です。
CPはつか×つくメイン
クスッとウフッのハッピーストーリです♪

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